第五回 軸組工法 梁組のかけ方 入門編

みなさんこんには。今回は前回に引き続き木のお話ではありません。
少しマニアックですが軸組工法の梁組の計画を簡単にお伝えしようと思います。
木造に興味のある方、これからご自宅の購入を検討されている方知っておいて損はありません。
基本が理解出来れば簡単ですし、見え方も変わってくるはず。是非ご一読して頂ければ幸いです。
順を追って説明していきますので早速始めていきましょう!!
STEP① 下記平面プランに床梁を組んでみましょう。下の写真をご覧ください。

木のお話し第5回ー1

こちらが今回の平面プランです。まずは2階の床を支える重要な役割を担う床梁を組んでみます。
床の工法として現在主流になっている根太レス工法(根太を使用せず、厚物の構造用合板を床梁に直張りする工法)とします。
では、はじめに2階の平面プランをご覧ください。必ず梁が必要な箇所を見極めていきます。
ポイント① 柱下となる部分
ポイント② 壁下となる部分

上記2つのポイントを意識しながら2階平面プランを見ながら1階の平面プランに2階の壁位置をマーキングします。
STEP② 2階の壁位置を落としてみよう。

木のお話し第5回ー2

マーキング終了しました。黄色いマーカー部分が2階の壁位置となります。
マーキングした部分には必ず床梁が入ります。続いて材料を組み立てていく際に一般的にはレッカーを使用します。
実際に現場で材料を置くスペースやレッカー位置は平面プラン上玄関側となります。
これはどういうことかと言いますと、玄関側は一般的には道路に面している方向になります。敷地に余裕がない場合、
レッカーは道路脇に駐車して作業します。
よって敷地の奥側から梁を組み立てていくのが原則になります。
STEP③ 敷地の奥側から矩形(四角形)になるよう意識して配置していきましょう

木のお話し第5回ー3

奥から手前に四角形の区画を作るように梁(赤ライン)を配置していきます。
梁の途中にある↑矢印は梁の継ぎ目(一般的には継手と言う)を示しています。
流通している木材の長さは4mとなりますので4m以下に継手を設けます。
この継手を設ける位置もいろいろルールはありますが、今回の説明では割愛させて頂きます。
ここでのポイントは以下となります。
ポイント① 梁は2階の壁下、1階の壁上+1グリット間隔(910mm)で入れる
ポイント② レッカー位置は接道側とし、敷地の奥から梁を組んでいくようにする
ポイント③ 梁の長さは4mを目安にし、超えてしまう場合には継手を設ける

上記を意識しながらどんどん梁を配置していきましょう。
STEP④ 2階床梁計画の完成

木のお話し第5回ー4

みなさんいかがでしたでしょうか?
駆け足でかつ細かな説明は省略させて頂いているので難しいと思います。
少しづつこうした情報を発信していって皆様にお伝え出来ればともいます。
ではまた次回・・・ありがとうございました。