木のおはなし
第六回 建物基礎のせん断補強筋について
みなさんこんには。今回も前回に引き続き木のお話ではありません・・・が気になったことをまとめたので書かせて頂きます。
このところ、基礎立上りにあるせん断補強筋(縦筋)のフックの有無について問い合わせが増えています。
建築関係の皆さん気になっているとこでは一緒なんですね。
過去にまとめたのもが以下となります。
上記の通り建築基準法の法文では、施行令 第38条(基礎)第3項より 国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとされ、
告示 1347号 第1 3項 五号より 立上り部分の主筋~(中略)かつ、補強筋と緊結したものとすること。
よって、立上りの主筋と補強筋相互は緊結しなければならないと読むことが出来ます。さて、ここでの緊結はどのような方法かということを次で見ていきましょう。
日本住宅基礎鉄筋工業会HPのQ&Aでは、フックをつけないで結束線で緊結するだけでは、法文中の緊結とは言えないと明記されています。
また財団法人 日本住宅・木材技術センター Q&Aでは以下のようにも書かれています。
以上より、基本的にはフックは必要となります。四号建物等で本来構造計算が不要な規模であれば、せん断補強筋(縦筋)の効果を考慮しない設計とすることでフックを設けないことも出来なくはないようです。
しかしながら、建物への確かな安全性が要求される昨今。余力を見る上でもフックを設けるべきだと考えます。